BLOG
2021/02/04 11:43
2月4日 八柳商店では、角館雛めぐり
プレ展示としてお雛様を飾りました。
店舗奥の座敷には古今雛と角館押絵を。
ウインドウには土人形のお雛様を。
店の中にも古いお雛様を展示しました。
当店で飾っている押絵は、増田昌子さんが制作されたもの。
増田さんは【角館押絵伝承会※】の一員として押絵の制作技術を伝承する活動をしてらっしゃいます。
私の推し、武蔵坊弁慶さん。
今年もかっこいい。
押絵の技術が生まれたのは鎌倉時代と言われ
江戸時代になると大奥女中の手遊びとして流行しました。
江戸時代末期から昭和初期にかけて
庶民の間でも流行。
貴族や武士のように京人形のお雛様など望めなかった人々の間で盛んになりました。
いつの時代も、子どもの健やかな成長を願う気持ちは変わらないもの。
角館では平福百稲など郷土画人や
祭りの人形師などが面相を手掛けるなど
その完成度を高めました。
押絵は内裏雛・官女などの雛もの、
桃太郎などの縁起物・童話ものと
多岐にわたりますが
角館の押絵の特徴としては
忠臣蔵・菅原伝授手習鑑・勧進帳といった
歌舞伎ものが多く作られていたことが挙げられます。
(荒獅子男之助)
角館では芝居好きが多かったことや
押絵と人形師、そして祭りへの繋がりも深いものがあることが伺えます。
以前は雛段いっぱいにこうした押絵が飾られ
背景には錦絵が配されていました。
華やかさの演出に一役かっていたようです。
雛段の前にはお雛っこ餅が置かれます。
(以前撮った写真を紛失したのでまた今度)
昔はお雛様を見に来た近所の子どもたちに
お土産に渡していた、なんて話も聞きました。
お雛様かお菓子目当てか、子どもたちは
近所の家々を回ることがあったようですが
元気な子どもたちが町中を走る様子を想像してクスリと笑ってしまいます。
立春を過ぎたとはいえ、外はまだまだ厳しい冬。華やかなお雛様を眺めて
一足早い春を感じてもらえたら嬉しいです。
【角館雛めぐり2021】
期間中は様々なお雛様が各店舗に飾られ、
飲食店ではお雛様にちなんだ限定メニューも。
2/20~3/7
【角館押絵伝承会※】
2014年、角館押絵の保存と調査をしながら製作技術を伝承することを目的に発足