八柳商店

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2020/08/19 11:53

 今年は猛烈な暑さが日本中を取り巻いています。40度を観測する地域も。熱中症には気を付けましょうね。

今年は梅雨明け発表が東北北部3県(秋田、青森、岩手)で見送られましたが、梅雨明けより9月までは
樺細工の材料となる山桜の皮を採集する時期です。


梅雨の時期に水分をたっぷり含み、表面に少しの溝をつけるときれいに剥がれます。
この時、木の上から下まで全て剥いでしまうと木がその後生存できないため、
部分部分で間をあけて採集します。この時期を過ぎると樹皮が木にぴったりとくっつき採取できなくなります。

(採集する現場へ行くもの一苦労・・・山の中をひたすら歩きます)

一年のうちの三か月だけ、さらに雨が降ると作業はできないですし
暑い中で道具を抱えての移動 、蜂や蚊などの虫たちからの攻撃、
森の熊さんもいますので出会わないように熊よけの鈴・ラジオを流しながら・複数人で行動すること など
重労働なのです。


採取した皮は何年か乾燥させたのち、材料として用いられます。
昔は桜皮の採集を専門にした「かばはぎ」と呼ばれる人たちがいましたが、
高齢化や重労働であることから年々減り続けています。


SNSで個人の方が自分の敷地内で桜の皮を剥いでいる動画を先日見かけました。
桜の皮は木の太さによって材料として用いられるかどうか、ある程度はわかります。
細すぎても太すぎても材料としては適さないため 採集できる量にも限りがあります。

今年も無事にカバハギの時期が過ぎますように。